長くて短い、一夏の物語──
おすすめ度:★★★☆☆(3.9)

タグ: エロゲ PCゲーム 評価 攻略 ADV 成年向け Azurite アズライト
前書き
私はAzuriteの作品は一度もプレイしたことはないので、今回初めてのAzuriteということで結構楽しみにしています
シナリオがにっし~先生と藤太先生ということで、そういった意味でも期待している作品です
タマユラミライ発売だ!!!
体験版をプレイして続きがかなり気になっていた作品だったので、今回めちゃくちゃ楽しみにしていました。体験版では良かったけど、製品版ではどうなっているのか、早速プレイしていこうと思います。
ガールズンブックメイカー攻略に時間がかかって……ではなく、プライベートの方で大きなものでも3つの用事が重なってしまい、どうしても時間が取れずにこんなにも攻略が遅くなってしまいました。本当にすいません……

あらすじ
彼女は、落とし物を探している。
どこか異郷の薫り漂う町、深野市――
そこは、かつてヒトとヒトならざる者、妖異たちがともに暮らした幽玄の地であった。
ゆえに、深野は不思議な者たちの不思議な話に満ちている。神掛 由岐奈(かみかけ・ゆきな)は、友人とともに
再び、この地を訪れた。出逢ったのは、魔法使いを名乗る少年、
つまりは僕だ。むかしむかしの大昔、外つ国から来た魔法使いがいたらしく、
夜羽 睦季(よはね・むつき)は、その後裔を拝している。水晶石 みだり(すいしょうせき・―)は、ヒトならざる者。
淫魔にとっては死に至る病、恋に落ちてしまう。猫天宮 花子(ねこてんぐう・はなこ)は、かつて水神に仕えた御使い。
いわゆるトイレの花子さんで、学園内の噂ならなんでも知っている。小伯 白(こはく・しろ)は、いつでも味方でいてくれる。
魔法も妖異もなんにもわかっていないが、僕にとっては姉のような存在だ。魔法使いの御役目とは、そんな妖異たちが起こす不思議な事件を解決し、
ヒトと妖異の間に調和をもたらすことにある。だが、神掛 由岐奈は、僕以上の霊力を持ち、
生まれつき妖異の姿を見ることができる、鬼見の力まで持っていた。そんな彼女は、落とし物を探している。
彼女と関わることで、
やがて僕自身が魔法に関わるきっかけとなった事件まで
掘り起こされていく。それはヒトと妖異と魔法使いが織りなす、
長くて短い、一夏のおとぎ話――
あらすじ引用:タマユラミライ DMM
Movie
オープニングムービー
プロモーションムービー
ナレーションムービー
批評・感想
ルート攻略
●水着を褒める選択肢で攻略したいヒロインの選択肢を選択する
※白ルートは3人のヒロイン攻略後に開放
共通ルート
第一話 魔法使いの御役目

今回の話は妖怪だからこそ、妖怪であるからこその絆を感じられた話でした。
経立と人狼はいままでずっと敵同士で共に争いあってきた、そんな時人狼の寿命が近いことを知った経立は人狼を必要以上に人狼を押しまわし始めるといった話。
傍から見ると経立が悪者にしか見えませんが、敵同士になったきっかけや話を聞いてみると第三者目線ではわからなかったことがわかっていきます。経立は人狼のことを敵同士ではなく、人狼を対等な立場の友人としていままで争い続けていたこと、人狼が死んでしまう前にもう一度戦いたかったことなど……
そんな今回の話は経立と人狼の争いに巻き込まれた由岐奈が妖怪は悪い奴ばかりではないということをしるきっかけになったり、人間と妖怪は常識も何もかも違うけれど程遠い全く違う存在というわけではないということが知れた話でもありました。

第二話 ゴンゲサマの恋文

ゴンゲサマの竜胆の恋話
ゴンゲサマが昔恋をして、あるきっかけで別れることになってしまった竜胆様とゴンゲサマの過去と真相の話
今回の話は第一話とは違い、妖怪により深く立ち入った話が多い内容になっていました。ゴンゲサマと竜胆様の恋は身分違いの恋だったり、竜胆様がその後どうなったのか、そして竜胆様の行方を捜す中で起きてしまった山の妖怪と水の妖怪との争いなど様々な事件を通して妖怪の関係性や特異性などについて何となく知ることのできた話でした。
今回の話で妖怪という存在がどれだけ複雑で難しいものなのか、妖怪はどういった勢力にどういった風に分かれているのかなど妖怪について知ることができ、花子がどういった存在で妖怪の中ではどういった立ち位置にいるのかということもわかった話でもありましたね。

第三話 神域の泉

神域に杖を求めて‼
第三話は個別ルート分岐前の序章のようなもので、由岐奈と蒔奈の杖を手に入れるのと神域の泉で水遊びするという二つの目的で神域に訪れる話でした。
今回の話は由岐奈と蒔奈が杖を手に入れ、白の正体が判明する話でもありました。第三話は他の二話と比べて話が短く本当に分岐前のプロローグって感じでしたね。
ここまで独自の雰囲気で飽きないシナリオが続いていたので、ぶっ通しでここまで進めました。
4人のヒロインの性格や過去、そして伏線・謎などある程度は理解することが出来て、妖怪がどんな存在なのかなど妖怪についても何となく知ることも出来る、話がよくまとまっていたとても良い共通ルートでした。本作の世界観や独自の設定をある程度知ることの出来るしっかりとした話の流れにはかなり満足していますね。ここからどんな風に話が分岐して、どう展開していくのかとても楽しみです。

由岐奈ルートの場合は由岐奈と蒔奈の関係や過去、人形を探していることが大きな謎になってくると思います。どちらが人形かということだけはわかって居るのですが、この二人の関係性が個別ルートでどう変わっていくのかが、気になるところですね。
次にみだりルートでは、淫魔の恋愛をどういった風に乗り越えていくのか、みだりが追放された詳しい経緯や過去が個別ルートで判明・関係してくるであろう謎ですね。みだりは由岐奈とは違い、問題を解決しないといけないですから、どう変化するのかではなくどう乗り越えるのかが見どころになってくると思います。
花子ルートは学校の守り神になった経緯がメインになってくるのかな?正直、花子は共通であまり伏線や謎となるものが少なかったので、もしかしたら妖怪や睦季についての話がメインとなるかもしれません。
最後に白ルートですけど、まさか共通ラストで幽霊であることが判明。めっちゃビックリしたけど、何故幽霊になってしまったのか、どうして幽霊として留まり続けているのかなど個別で一番気になるルートであることは間違いないですね。もしかしたら睦季関連の話も白ルートで判明するかもですね。
神掛由岐奈ルート

ヤマウバの正体と過去
由岐奈ルートは由岐奈と蒔奈の過去やヤマウバの正体、睦季の過去などかなり多くの伏線を回収しました。ぶっちゃけ、これ攻略順間違えたんじゃね?とか思うくらい判明したことが多かったので、みだり・花子ルート攻略に支障が出ないか心配なのですが。
私は妖怪関係の話にあまり詳しくないので、実際にある話から引用してこの物語の設定がつくられたのか、オリジナルなのかはわかりませんが、どちらにせよストーリーと世界観がしっかりマッチしていて、少しわかりにくいところはありますが、シナリオも上手く作られているなと感じました。
由岐奈と蒔奈がお互いにお互いのことを思って行動している姿は二人の間に強い絆があることを深く感じさせましたね。ヤマウバになってしまった蒔奈を助けるために由岐奈が努力する姿は、相手の姿や形が変わっても変わらない絆というものを感じることが出来ましたね。
睦季の過去編では深野の魔法使いの2代目が睦季で、実年齢が80を超えていたことや一部ではあるけどフェリスと契約した経緯など睦季の過去がある程度判明した個別ルートでもありました。
詳しい過去やフェリスや白についての話は多分白ルートで判明するだろうから、これ以上の伏線・謎の判明はあまりないと思いますがこれでより一層白ルートが楽しみになってきましたね。
由岐奈と睦季が思った以上にイチャイチャしていました……まあシナリオがにっし~先生と藤太先生なので何となく予想はしていましたが。私はイチャイチャラブラブ系は大好きなので、こういうバカップルは個人的に大好物です。

水晶石みだりルート

みだりさんの恋の話
共通で書いた通り、みだりが淫魔の恋愛を乗り越えようとする話なのですが、乗り越えるというより心を入れ替える、決心するといった感じであまり事件らしい事件はなく、ほとんど睦月のみだりの恋愛パートだけで終わってしまいました。
これはこれで面白かったので個人的にはよかったのですが、恋の話に特化するならもう少しイチャらぶ日常があっても良かったんじゃないのかなとも思ったりしました。
みだりさんは淫魔なのに純情
純情でお嬢様で天然なみだりさん、個別ルートではみだりさんが睦月への恋心を吐露して、睦月とイチャイチャする姿はとても可愛いかったですね。
伏線・謎は得に判明・回収しませんでした。

猫天宮花子ルート

花子と猫川
花子の個別ルートは基本的に恋愛中心の話でした。
共通の個別内容考察通りで、ラストに猫川関連の事件が起きはしましたが、基本的にイチャイチャラブラブな話ばかりでした。
恋愛中心の話だったせいか、話が短くてあっさりと終ってしまったので、もう少し長くても良かったんじゃないかなと思いもしました。
花子は妖異ということもあって、共通でも恋愛に大きく興味を示していましたが、個別では恋愛を知って恋に対して様々なことを知ろうして、考え方や気持ちが変わっていく姿は恋愛を本気でしているのが伝わってきてとても良かったですね。恋人が自分のために努力して、変わろうとしてくれるというのは凄く嬉しいことですしね。
伏線・謎は得に判明・回収しませんでした。

小伯白ルート

白と最後の物語
睦月が白のために生き続けて、白は睦月のために生き続ける。2人は様々なことをきっかけに、未練を持ちながらも輪廻の輪に戻ることを決意する話
いままで他ルートのイチャラブ話は他のラブコメと似通ったような雰囲気しか感じませんでしたが、白ルートのイチャラブは残り少ない時間を惜しむように、未練を断ち切るためにやっているというのもあって凄く寂しく悲しい気持ちになりましたね。いつもはにやにや見てるシーンも、目をウルウルさせながら「はあ…」とか小さく息を吐いたりしながらプレイしていました。
今回は3回も泣かしてきました。
一度目の契約者に裏切られたフェリスに同じことはしない、契約を守ろうとしていた睦月、寿命で亡くなりそうになったお紅さんを助ける際に死の分け目で会合した白と紅、そして輪廻の輪に戻ることを決意した白と睦月。
白ルートは家族が亡くなって置いてかれた者の気持ち、そして幽霊になってずっと家族を見守り続けてきた者の気持ちが深く強く伝わってきて、こういった世界観でしか伝えることが出来ないような死生観を感じ、知ることが出来たとてもいい話でした。
購入はこちらから

後書き
シナリオ | 9 | 作画 | 9 |
キャラ | 9 | 音楽 | 8 |
プレイ時間 | 15時間 | 総評 | A(86) |
由岐奈 | A+ | みだり | B+ |
花子 | B+ | 白 | S- |
とてもいい世界観で、TRUENDである白ルートも終わってしまったはずの人生を終わらせずに生き続けてしまった、存在し続けてしまった睦月や白の死生観というものが深く伝わってきたいい作品でした。
ですが、みだり・花子ルートがどうしても他ルートと比べるとかなり劣って感じたこと、作品自体が全体的に短かったことが今回の不満点ですかね。
ではでは、今回はこれにて終わりたいと思います。
感想などありましたら、コメントからよろしくお願いします!
私が気に入ったものは、記事内で紹介させていただくこともあります。
他にも問題点や誤字・脱字、改善点や要望などありましたら、コメントやお問い合わせからご連絡ください!
挿入画像引用:タマユラミライ DMM
今回は「タマユラミライ」の批評・感想を書いていきます。